こんにちは😊9月にインド一人旅を終えて帰ってきました。とても強烈で最高な経験ができたので、インドでのリアルな体験記を随時アップしていきます。
前回記事の続きになります。まだご覧になっていない方はこちらから↓
ニューデリー駅に着いた瞬間から敵だらけ
インド一人旅の初日。
空港から電車で市内へと移動し約1時間。深夜にニューデリー駅へ到着した僕を待っていたのは、想像を超える「カオス」でした。

駅に足を踏み入れた瞬間、近寄ってくるのは観光客を狙った詐欺師ばかり。
人口世界一のインドではただでさえどこを歩いても人だらけなのに、駅の周りにいる人間は全員がグルで動いているのではないか、全員に監視されているのではないか、と思えるほど。
ある青年は不自然に話しかけてきて、「やあ、どこに行くの?どこから来たの?」と一見親切に見えますが、まるで注意を引くかのように次から次へ質問をしてきます。
嫌な気配を察知しパッと後ろを見ると、すぐ後ろで中年の男2人が僕のリュックにピタッと近づき不自然に距離を詰めてきていました。
念のためと思いカバンを前に抱え直すと、背後で「チッ」と舌打ち。青年は用が済んだかのように姿を消しました。
正直インド初日の夜は全員が敵に見えて、「これは本当にやばいかもしれない」
背筋が冷たくなるのを感じました。
詐欺師AとB、連携プレーの巧妙さ
同じ夜。その後も別の男、ここでは“詐欺師A”としますが、しつこく絡んできました。
最初はフレンドリーに親切を装って距離を詰めてきます。「兄ちゃん、どこ行くの?今日はどこのホテルに泊まるの?」
「今から〇〇に行くよ!そこで今日は一泊するよ」行き先を伝えると、息を吐くように次から次へと嘘をついてきます。
「そこは今デモが起きていてとても危険だから行かない方がいい」「そこはガンジス川の近くで水位が上がってるから今立ち入れない」「そのホテルはつい最近潰れちゃったよ」
・・・全部嘘です。
典型的なセリフを繰り返しながら断り続けても1時間ほどまとわりついてくる。
あと、インド人詐欺師が特によく言う定番のセリフがあるのでご紹介します。それは「政府公認の案内所があるから俺が案内してあげるよ」です。
政府公認とか言われると信じちゃいそうな気もしますが、もし付いていってしまうと、そこでツアーやホテルの手配をすることを強く勧められます。そして気の弱い観光客が高額なぼったくりに遭う。そんな被害がインドで多発しているそうです。
実際私も政府公認らしきそれっぽい施設の写真をスマホで見せられましたし、私は行ってませんが実際行くと偽物の看板を掲げてたりと、ありとあらゆる手段で信じ込ませようとしてきます。
そして、詐欺師Aをようやく振り切った…と思いきや、彼はスマホで誰かに電話している。
嫌な予感がしていた矢先、駅の中をウロついていると“詐欺師B”に待ち伏せされており、親切に話しかけてきました。
彼は一見すると本物の駅員かのような佇まい。
「今からチケット買うの?君はここじゃないよ。外国人専用のチケットカウンターがあるから、おいで」と言葉が上手すぎて、言われるがままに最初は信じてしまいました。
駅の外に出てリキシャに乗ろうとした直前、「政府公認のチケットカウンターがここにあるから連れて行ってあげる」
はい、きました。逆にそのセリフを言ってくれたおかげで乗る直前で詐欺だと気づけました。本当ありがとう。
詐欺師Bの誘いをきっぱりと断り、駅の中に戻ろうとパッと後ろを振り返ると…物陰からこちらを伺い悔しそうな表情を浮かべる詐欺師Aの姿。
「グルだったのか!」と確信し体が震えました。
決断の一言と、ターゲットが変わる瞬間
AとBは顔をしかめ、舌打ちをして僕から離れていきました。その後まるで作戦会議のように話し合い、何事もなかったかのように別の観光客へと向かっていきました。
その数分後、韓国人カップルが私の真横で彼らに連れて行かれるのを見てしまいました。
助けたかった。でも、言葉も通じない、自分の身を守ることで精一杯、頭もいっぱい…。
ただ横目で見ていることしかできませんでした。
心の中に「無力感」と「悔しさ」が残りました。
この体験から学んだこと
初日の深夜、ニューデリー駅での出来事は僕のインド旅を象徴する出来事になりました。
そして、これからインドを旅する人に伝えたい教訓があります。
- 典型的な詐欺のセリフに要注意
- 騙す時のインド人は、言葉・表情の演技がめちゃくちゃ上手い
- 格好や雰囲気に騙されてはいけない。偽駅員も存在する
- 信じられるのは自分だけ。必ず情報を自分で取捨選択するべし
日本では考えられない「人を騙すための組織的な動き」を、僕は初日の夜に全身で体験しました。
ただし、、、
一つお伝えしておきたいのは、決してインドの悪口を言いたいわけではもちろん無いですし、どこの国でも良い人悪い人は一定数います。
インド人は本当にフレンドリーで涙が出るほど親切にしてくれる人も大勢います。
そういった素敵な出会いも今回の旅で沢山ありました。後々の記事でお伝えしていく予定です。
当記事は、今後インドを訪れる人やインドに興味がある方に向けて「安全にインド旅行を楽しんで欲しい、インドのリアルを知って欲しい」という思いで、注意喚起の意味も込めて私の実体験をありのままにお伝えしています。
まとめ
ニューデリー駅で出会った詐欺師たちは、観光客を騙すことに慣れ切った“プロ”でした。
もしあの時、少しでも判断を誤っていたら、自分も高額な被害に遭っていたかもしれません。
それでも、この体験を経て「自分で判断し、自分を守る」という旅の基本を叩き込まれた初日になり、旅全体を通しても強烈に記憶に残った出来事の一つになりました。
恐怖と無力感を味わった初日の夜が、のちに僕の旅の“自分を守る武器、そして最大の学び”へと変わっていったのです。
次回予告
次回、「詐欺師をかわした後に待ち受けるのは、インド鉄道の切符購入という名のサバイバル体験」
切符一枚を買うのも一筋縄では行かないリアルなインドの鉄道事情をお届けします。
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